JULIAN OPIEジュリアン・オピー

現代美術を語るうえで欠かせないアーティスト

1958年ロンドン生まれ。イギリスの現代美術界を代表するアーティストの一人。1980年代よりヨーロッパのアートシーンを中心に斬新な作品を発表、国際的な注目を集める。1990年代後期以降のスタイルである、風景や人物など西欧絵画の主要なテーマを徹底的に簡略化し、限られた要素で表現する作風が、アート界のみならず広義のカルチャーシーンで大きな支持を集め続けている。

日本美術にも造詣が深く、歌川広重、喜多川歌麿の浮世絵の収集家でもあり、作風への影響もよく知られている。作品は、大英博物館、テートギャラリー、ニューヨーク近代美術館、カーネギー美術館、ステデリック美術館など、世界の主要美術館に収蔵されている。日本では東京国立近代美術館、国立国際美術館、水戸芸術館、高松市美術館などの美術館に作品が収蔵されているだけでなく、電通本社ビルの常設展示作品など企業のコレクションでも人気を集めている。

近年の展覧会としては大英博物館(2011年)、英国ナショナルポートレイト・ギャラリー(2012年)、テートギャラリー・リバプール(2012年)、ポーランド現代美術館(2014年)、ドイツ新美術館(2015年)などがある。活動の場は美術界だけに留まらず、Blurのアルバムジャケット、英国ロイヤルバレエ団やU2のステージデザインなどプロジェクトも多数手がけている。